チャプレンメッセージMessage from the Chaplain
2026年5月01日掲載
たった一人の子どものために
早くも5月、香蘭では、3月の卒業式、4月の入学式に続き、新入生研修など、一連の大きな行事が続きました。5月には運動会もあり、これも大きな学校行事です。
そんな中にあって、私たちはイエス様からの呼びかけを見過ごしがちになります。
繰り返し、事あるごとにイエス様は私たちに、神様、隣人、自分に対して寛大であるようにと呼びかけています。寛大さをもって生きよと教えておられます。
そのような呼びかけに応えた人に聖マグダレナ・ソフィー・バラ(1779-1865)がいます。
マグダレナはフランス革命で傷ついたフランスの地方で育ちました。
当時、女子教育はとても軽視されていました。しかし、マグダレナ自身は学校教師だった兄のルイから直接教育を受けました。
マグダレナはマンツーマンでラテン語、ギリシャ語、哲学などの教科を教わりました。
彼女は20歳になると、何人かの修道女たちの求めに応じ、女子教育に力を入れるために聖心会を設立しました。兄の寛大さによって受けた教育のリレーが始まったのです。
マグダレナの貢献で飛躍的に発展した聖心会は、フランス全土で女子教育のための学校を設立し、やがて世界各地でも学校を設立していきました。
その目的は、女子が知的に、精神的に人として成長する環境を整えることでした。そして、彼女たちが寛大さと奉仕に生きる道を選ぶことでした。
2026年現在、聖心会は世界に2800以上のカトリックの私立学校を設立しました。
それはウガンダ、パキスタン、ベルギー、ニュージーランド、チリ、日本などにも及びました。これは、聖マグダレナ・ソフィー・バラの寛大さの賜物であったと言えます。
私達はマグダレナには及ばないかも知れません。しかし、私たちも様々な形で寛大さを実践することはできます。
もとより、イエス様は私たちに成功者を求めているわけではありません。イエス様は私たちに寛大に生きることを望んでおられます。
5月の忙しさのなかにあっても、そのことを覚えることはできます。イエス様の教え、「自分を愛するように隣人をも愛しなさい。」「2つ持てる者は何も持たない者と分かち合いなさい。」「持ち物を売って、貧しい者に分けなさい」「77回までも許しなさい」「人のために命を差し出しなさい」。
もちろん、すべて実行することはできません。しかし、だから何もしなくていいわけではありません。実行できないことがあるからと言って、できることまで躊躇することになってはならないのです。
小さな行い、小さな犠牲、少しだけ簡素な生き方に変える。それだけでも人は私たちを通して、何かを感じることができます。それはイエス様が奨励する寛大さに少しも劣りません。
香蘭女学校チャプレン
マーク・ウィリアム・シュタール











